雨のち虹-お金と不安と仲良くなるためのブログ

お金との付き合い方が下手な私がお金と仲直りする全軌跡。問題の本質はお金ではなかった。

【子宮筋腫】過去の痛みが癒える時

25年前。当時ぞっこんだった彼の子を妊娠しました。私は学生。2人で悩み抜き、中絶を選択しました。


でも当時の私は、中絶がどれほどのことか分かってなかったんです。手術が終わり麻酔から覚めた私はそのまま取り乱し、ずっとずっと泣き続けていました。大好きな人の子を守れなかった。いのちを失ってしまった。


20歳なりたての私には、この痛みは重すぎました。本来ならカウンセリングに通うべきだったのでしょうが、そんなことまで気が回らなくて。


いつしか、この喪失感を大好きだった彼に向ける怒りで紛らわすようになりました。彼を避け、塞ぎ込み、心を閉し。ひとりで苦しみを享受?する私に、彼は彼なりに精一杯手を差し伸べていました。今なら分かる。でも当時は全く見えてなかった。


私は1人でこの苦しみを乗り越えなきゃならない。そう思い込んで、彼の手を振り払い続けていました。そしてリスカ、深酒、性に溺れて、いつ死んでもいいやって思って生きていました。


そのうち二人の心は離れ始め、その時になってようやく私は大切なものをまた失いかけていることに気がつきます。でも、もう遅い。もう無理。自暴自棄になり刹那的な関係を繰り返して、当然だけど向こうも浮気して、そして私たちの関係は破綻しました。


この彼への怒りが、ずーっと癒えてなかったんです。中絶の苦しみを乗り越えるために、私が作り出した怒り。それが向かった矛先は大好きだった彼でした。


愛の反対は無関心。怒りが湧くのは愛しているから。私は、それほど彼を好きだった。


それがわかって次に見えてきたのは、彼がどれだけ私を大切にしていたか、愛を注いでくれていたかということでした。


当時の私は私の痛みを癒すことに懸命で、彼の愛が見えていなかったのです。


想像以上に愛されていたんだな。記憶以上に大切だったのだな。


その事に気がついたらね、今まで私のそばにいた男性たちはみな、同じように全力で愛を注いでくれていたことも分かりました。だけど私は受け取らなかった。最初の怒りを大切にしていたから。


子宮筋腫は怒り、と言われます。まさにこの怒りだったのだろうと思います。子宮全摘は、この怒りはもういらないんだよってことでしょう。


愛されていた。大切にされていた。私の記憶とは真逆だった。だからもう、この怒りはいらない。もう怒りがなくても、悲しみを受け止めることができるから。


過去の意味づけ、ストーリーが変わる時、心の傷は癒えるのだなあと感じます。私は愛を見る目がなかったんだね。でもその目を得ることができたかもしれない。


今まで私を大切にしてくれた、全ての男性へ。あなたの愛を受け取らなくてごめんなさい。そして本当にありがとう。


主人の愛を受け取れる人になりたいです。